花火の旬
Guy Fawkes Burning and Fireworks | Flickr - Photo Sharing!
イギリスの花火の旬は11月だ。
そもそも花火の購入は非常に難しい国で、日本にいたときに夫が驚いていたのはコンビニで花火が買えること、小学生が手持ち花火を出来ることだった。
だから年間を通して花火など数えるほどしか店先に並ばないのだが、10月の終わりからは、しっかりとガラスのカウンターに管理された形で花火が並ぶ。
言わずとしれたガイフォークスの夜が11月5日にあるからで、国会を爆破しようとしたカソリック教徒、ガイ・フォークスの陰謀が未然に防がれたことを祝う、という催しだ。
ガイ・フォークスを模した人形を火にくべ、花火を打ち上げるこの催しには、ひどくカソリック嫌悪の匂いが強く、かつてのイギリスにおけるカソリックに対する偏見と憎悪を思い起こさせる。
Lewes Bonfire Night, 2009 | Flickr - Photo Sharing!
昔(といっても17−8世紀のことだろうけれど)は人形の中に猫を仕込んでおいたという。
人形を火にくべると中で猫が断末魔の悲鳴を上げるのでそれで盛り上がったと。
そう言う意味では人間の残酷さを感じさせる、ある意味不穏な祭りでもある。
かつてはあまり見なかったアメリカ流のハロウィーンが、ここにきて急速にイギリスで広まりつつあるのも、冬が訪れ、日が短くなり始めたこの時期のガス抜きとして、ガイ・フォークスの夜が、いささか不穏すぎる、ということとも関係があるのかもしれない。